近年、健康志向の人々の中で注目を集めているのが「16時間断食」。その中でも、特に注目されているのが細胞の浄化プロセスである「オートファジー」が促進されるとされる16時間の絶食期間です。一見すると、代謝の向上や老化の抑制など、多くの利点があるように思われますが、実はこの断食法には潜んでいる予想外の問題がいくつか存在します。
問題点1: 栄養不足による健康被害
16時間という長時間の絶食は、栄養不足に陥る可能性があります。特に、重要な栄養素やビタミンの不足は免疫機能の低下や栄養失調を招く恐れがあります。健康志向であるがゆえに、逆に健康を損ねる結果になってしまうことが paradox（逆説）なのです。
問題点2: 過剰なストレスホルモン分泌
16時間の断食は、一般的にはストレスをかけないように心掛けられていますが、それでも一部の人々にとってはストレスホルモンの異常な分泌を引き起こす可能性があります。これは、体が飢餓状態にあると認識し、ストレスホルモンであるコルチゾールが過剰に分泌されることで、逆に代謝が低下し、体重増加の原因にもなりかねません。
問題点3: 食事制限の偏りによるリスク
16時間の絶食期間を実践する人々は、制限時間内に栄養バランスのとれた食事を摂る必要があります。しかし、制限時間内に満足できるだけの栄養を摂取することが難しい場合、偏った食事になりがちです。これが続くと、栄養失調や健康リスクが増加する可能性があります。
断食法は一概に否定されるものではありませんが、その実践には慎重なアプローチが必要です。健康への配慮とバランスの取れた生活が重要であり、何よりも個々の体質や健康状態に合わせたアプローチが求められます。
